Evernote Web Clipper代替7選 2026年

Evernote Web Clipperは、10年にわたって人々がEvernoteを使う理由そのものだった。記事やレシピ、レシートをクリップして、何年経っても見つけ出せる。今でもちゃんと動く。だが2023年にBending SpoonsがEvernoteを買収してから、無料プランは50ノート、1デバイスまでに削られ、Personalプランは年130ドル前後になった。しかもクリップは今もEvernote独自のENEX形式で保存されていて、ほかのアプリはこれをそのままでは読めない。

つまり「Evernote Web Clipperの代替」とは、実は2つの問いだ。どこにクリップするのか、そしてクリップがどんな形式で残るのか。このガイドでは2026年に使える代替7つをこの両面から比較し、それぞれがEvernoteより劣る点も正直に書いておく。

ひと目でわかる比較表

クリッパー保存先クリップの形式無料プランおすすめの人
Notion Web ClipperNotionNotionブロック(Markdown/HTMLにエクスポート可)あり、充実すでにNotionを使っているチーム
Obsidian Web ClipperローカルフォルダーMarkdown無料、オープンソースObsidianユーザー、テンプレート好き
MinibaseローカルのVaultフォルダーMarkdown月20件ワンクリックできれいにクリップしてClaude/ChatGPTに活かしたい人
Raindrop.ioRaindropブックマーク+ページのコピー(Pro)ありブックマーク中心、全文検索はおまけ
Joplin Web ClipperJoplin(ローカル、どこにでも同期)Markdown無料、オープンソースEvernoteに近い形で、しかもオープンなアプリ
OneNote Web ClipperOneNoteOneNoteページあり(Microsoftアカウントが必要)Office 365を使っている家庭
Readwise ReaderReadwiseReaderドキュメント、Markdownエクスポート試用後は月9.99ドル読む、ハイライト、ニュースレター

Evernoteが今でも得意なこと

まずは公平に評価しておこう。Evernoteのクリッパーには4つのモード(記事、簡易版の記事、ページ全体、ブックマーク、さらにスクリーンショット)があり、保存前にノートブックとタグを選べる。クリップした本文、PDF、さらには手書き文字まで対象にした検索は、以下のほとんどのアプリより今でも優秀だ。Personalプランを払っていて形式を気にしないなら、悪い製品ではない。

問題はもうご存じのとおり。料金、50ノートまでの無料プラン、ENEXによるロックイン、そして2度もオーナーが変わったアプリだという点だ。以下のアプリはどれも、検索の完成度を少し手放す代わりに自由を手に入れる選択肢だ。

1. Notion Web Clipper:Notionに移った人向け

Notion純正の拡張機能は、記事を好きなページやデータベースにクリップできる。テキストと画像の変換はまずまずだが、表とコードは苦手で、書式の大半はNotionのブロックに置き換えられてしまう。

良い点: 無料で、チームがすでに使っているワークスペースにクリップが届く。プロパティ(ステータス、出典、タグ)付きのデータベースに直接クリップすることもできる。

イマイチな点: オフライン非対応、長いページでは遅い、そしてNotionのMarkdownエクスポートは情報が欠ける。Notionもまた、Evernoteと同じく自分では管理できないクラウドだ。

おすすめの人: すでにメモをNotionに移していて、クリッパーもそれに合わせたい人。

2. Obsidian Web Clipper:Markdown、テンプレート、ローカル

Obsidianは2024年に公式クリッパーをリリースし、今ではMarkdown派の定番になった。Vaultのフォルダーに保存され、変数付きのサイト別テンプレート、ハイライト、リーダーモードに対応している。

良い点: ファイルは自分のディスクにあり、出力は自由にカスタマイズでき、無料のオープンソース。Obsidianを起動していなくても動く。

イマイチな点: 最初のセットアップがひと仕事(テンプレート、Vaultのパス、フォルダーのルール)で、抽出はDefuddleベースのため一部の動的なページでうまくいかない。アカウントも同期もないので、そこは自分でなんとかする必要がある。詳しい比較はObsidian Web Clipper vs Readwise、Raindrop、Zoteroにまとめた。

おすすめの人: あれこれ調整するのが好きなObsidianユーザー。

3. Minibase:ワンクリック、きれいなMarkdown、AI対応

Minibaseは、Evernoteの手軽さでObsidianと同じ結果を出す。ワンクリックで、モードを選ぶ必要もテンプレートを書く必要もない。ページはクリーンなMarkdownファイル(本文、見出し、表、コードブロック、YouTube動画なら文字起こし、Xの投稿ならスレッド)になり、ローカルのVaultフォルダーに入る。このフォルダーはObsidianやどんなエディターでも開けて、ClaudeやChatGPTにつながるので、クリップしたものすべてを検索したり質問したりできる。

良い点: 広告、Cookieの同意画面、無限スクロールといった散らかったページでも、この中で一番きれいに抽出できる。セットアップ不要、自分で所有するMarkdown、そしてEvernoteが何年も前から約束してきたAI連携がある。

イマイチな点: ChromeとFirefoxのみで、モバイル用のクリッパーはない。無料プランは月20件まで(無制限は月5.99ドル)。手書き文字やPDFのOCRにも対応していない。

おすすめの人: Evernoteをリサーチ用のアーカイブとして使っていて、そのアーカイブをClaudeやChatGPTが読める形式で持ちたい人。

4. Raindrop.io:ページのコピー付きブックマーク

Raindropはブックマーク管理ツールだが、Proプラン(年28ドル)では保存したページの永久コピーを残し、全文検索もできる。Evernoteのクリッパーでやっていたことの大半はこれでカバーできる。

良い点: 美しくて速い、どこでもアプリがある、コレクションと入れ子のフォルダー、EvernoteからHTML経由でインポート可能。

イマイチな点: あくまでリンクの保存が中心で、ページのコピーはバックアップであって編集できるドキュメントではない。クラウド専用。

おすすめの人: 「クリップ」の大半が、あとで見つけ直したいリンクだった人。

5. Joplin Web Clipper:オープンソース版Evernote

Joplinは、Evernoteを離れる人のためにはっきりと作られたアプリだ。ENEXファイルをノートブックとタグごとインポートし、ノートをMarkdownで保存し、自分のDropbox、OneDrive、Nextcloud、またはJoplin Cloud経由で同期する。WebクリッパーにはEvernoteと同じモード(簡易ページ、ページ全体、選択範囲、スクリーンショット)がある。

良い点: ワークフローはEvernoteに一番近く、エンドツーエンド暗号化に対応、無料でオープンソース、同期先は自分で選べる。

イマイチな点: 見た目は2015年ごろのまま、クリッパーを使うにはデスクトップアプリの起動が必要、モバイル版は「使える」レベルにとどまる。

おすすめの人: 長年のEvernoteユーザーで、同じ形のアプリを、あの会社抜きで使いたい人。

6. OneNote Web Clipper:すでにMicrosoftに払っているなら

OneNoteはMicrosoft 365のサブスクリプションに含まれていて、クリッパーはページ全体、範囲指定、記事、ブックマークの各モードに対応している。クリップはOneDriveで同期されるノートブックに入る。

良い点: Officeがあれば無料、手書きとOCRが優秀、企業で働いている人には見慣れた環境。

イマイチな点: OneNoteのエクスポート事情はEvernoteよりひどい(きれいなMarkdownは出せず、Windows以外では一括エクスポートもできない)。クリッパーも長期間アップデートされない時期があった。

おすすめの人: 生活がすでにMicrosoft 365の中にある人。

7. Readwise Reader:読むためにクリップし、ハイライトを残す

Readerはノートアプリではなく「あとで読む」アプリだが、拡張機能で記事、ニュースレター、PDF、ツイートをクリップでき、ハイライトはObsidian、Notion、Markdownに自動でエクスポートされる。

良い点: この中で読書とハイライトの体験は最高で、印を付けたものはすべて自動でMarkdownに書き出される。

イマイチな点: 年払いで月9.99ドル。ドキュメント本体はReadwiseのクラウドに残り、外に出るのはハイライトとメモだけだ。

おすすめの人: アーカイブのためではなく、読んで覚えるためにクリップする人。

今あるEvernoteのクリップを取り出す

乗り換える前に、まずエクスポートしよう。Evernoteは今でもエクスポートを許可している(デスクトップアプリでノートブックを選び、ENEXとしてノートをエクスポート)。無料プランの50ノート制限があっても、すでにあるノートのエクスポートは妨げられない。

  • JoplinやObsidianへ: JoplinはENEXを直接インポートでき、ノートブックとタグも保たれる。Obsidianなら公式のImporterプラグインを使えば、ENEXを添付ファイル付きのMarkdownフォルダーに変換できる。
  • Notionへ: Notionのインポートメニューは、ENEXとEvernoteアカウントの両方に直接対応している。
  • どのツールでも使えるプレーンなMarkdownへ: オープンソースのevernote2mdを使えば、ENEXファイルを画像付きの.mdファイルのフォルダーに変換できる。あとはMinibaseのVaultも含め、どこでも使える。

何かを削除する前に、10数件のノートで結果を確認しておこう。表、チェックリスト、埋め込みPDFがよく崩れる。

どう選ぶか

  • 「同じワークフローで、Evernoteだけ抜きたい」 Joplin。
  • 「NotionやMicrosoft 365で生活している」 それぞれの純正クリッパー。
  • 「Markdownファイルが欲しいし、設定をいじるのも好き」 Obsidian Web Clipper。
  • 「ワンクリックでMarkdownファイルにして、あとでClaudeに質問したい」 Minibase。
  • 「クリップは実質ブックマークだった」 Raindrop。
  • 「読むためにクリップしている」 Readwise Reader。

ルールはひとつだけ。何を選ぶにしても、クリップがほかのアプリでも読める形で取り出せることを確かめておこう。Evernoteはひとつの世代に、出口のない検索は罠だと教えてくれた。


Minibaseはどんなページでも、ワンクリックでクリーンなMarkdownファイルとして自分のディスクに保存する。拡張機能をインストールすれば、月20件まで無料。あわせて読みたい:WebページをMarkdownで保存する方法、ObsidianやNotionでMarkdownのセカンドブレインを作る。

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